介護職はやりがいが多く認知症患者から学ぶことも多い

信頼関係を結ぶことができる

介護職はつらい、大変、というイメージを抱いている人も少なくないでしょう。確かに身体介護などは体力を使いますし、コミュニケーションが取りにくかったりなど精神的につらいことも数多くあります。しかしそれ以上にやりがいも多く、他の仕事では得ることができない喜びを感じることができます。
食事の介助をはじめ、入浴や排泄など身の回りのお世話をすることが主な仕事なため、介護者との信頼関係は絶大なものになります。介護した人からありがとうとお礼の言葉を言われたり、日々の介護が実り回復した姿をみることができたときの喜びや温かな気持ちは他の仕事ではなかなか得ることはできないでしょう。
仕事内容が生活に密着していることからも一緒に過ごすことが長く、家族のように感じてしまうこともあります。楽しいことはもちろん、苦しいことやつらいことを一緒に分かち合うことで信頼関係はますます深まっていきます。また、介護職では病院などの医療機関と比べて一人一人とゆっくり向き合うことができるので、満足ややりがいを感じることができます。

人間としての幅が広がる

介護は相手の気持ちを汲み取りながら進めるものです。そのため、相手を理解するためにも相手がどう感じているのかを考えながら接するため自然と優しい態度で接するようになります。優しい気持ちで接することは相手とのコミュニケーションも取りやすくなるだけでなく、満ち足りた日常を送れるようになります。また、日々接している介護者は程度の差はあれ高齢者ということもあり、何かしらの不自由さを抱えています。そのため、介護者と接していくうちに健康のありがたみを感じたり、介護を必要としないために食生活のコントロールや運動の習慣化など前もって予防することができます。
また、高齢者と一緒にいることで礼儀や作法など仕事以外のことを学ぶことができます。核家族化が進み、身近に高齢者がいないため礼儀を学ぶ機会がなかった人には介護の現場は礼儀を学ぶいい機会にもなります。
認知症の症状は人によって違いますが、症状には何を大切に思っていたのか、執着しているものは何かなどこれまでの人生が反映されています。また、患者さんの苦悩や寂しさに触れることで人の心の深さや本質をみることができます。高齢者を相手にしているため、ときには悲しい別れを経験することもあるでしょう。しかし、その別れからも学べることはたくさんあるはずです。
介護職には人生に影響を与えるきっかけがたくさんある仕事です。